春の病気といえば「スギ」を初めとする花粉症が最もポピュラーで、スギ花粉症は3月末から連休末まで約40日間続きます。「スギ」に次いで多いのが5月末頃からでてくる「カモガヤ」で牧草や路肩の土止めに植えられています。いずれも治療法は対症療法で抗アレルギー剤やステロイド剤の点眼、点鼻そして内服薬が主体となります。また、減感作療法などの体質改善療法の有効率は20〜30%ぐらいといわれています。 同じ頃、喘息発作も多発しますが、これは物理的な温度変化が原因といわれています。春と秋は一日のなかで気温の変化が大きく、特に朝夕は短時間のうちに大きく気温が変動すると発作が誘発されます。ですから晴れた日の朝夕に喘息発作は多発し、必ずしも喘息の原因である花粉等の抗原が多く飛散しているためではないのです。
6月上旬からは梅雨に入るため気温が下がり、また風邪が流行ってきます。この頃の風邪は種々雑多で、数年前には髄膜炎を起こす「エコーウィルス」が流行したことがありました。「そう簡単には罹らないが、一旦罹るとひどう目に会う」風邪が多くみられます。また、めったにありませんが「ツツガムシ」がみられるのもこの時期です。 |